ブログ一覧:薬膳話
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【2020.05.05】
ストレスと口苦
皆様、こんにちは。 鎌倉薬膳アカデミーの山内です。 皆さんは、口の中が苦いと 感じたことはありませんか? 受講生の方にこの質問をすると、 必ずこのような経験をした方がいらっしゃいます。 では、どうしてだと思いますか?と尋ねると 答えに窮します。 脾の開竅は口ですが、他の臓腑の経絡も 口を通っている関係で、味覚の異常は 五臓と深く関わりを持った病変と言えます。 特に、今回は「口苦」を取り上げました。 弁証 肝胆火熱(かんたんかねつ) 症状 口が苦い、怒りっぽい、頭痛、失眠、目の充血、 小便短黄、便秘、顔が紅い、舌紅(特に舌辺)、脈弦細 原因 肝熱が表裏の関係にある胆に伝わると 胆汁が上逆して口苦が生じます。 胆汁の分泌は肝の疏泄に依存していますので、 素問にも、「肝気熱すれば、すなわち胆泄し口苦く・・・」とあります。 論治 清肝瀉火(せいかんしゃか) 方剤 竜胆瀉肝湯 現実では、やはりストレスが一番の原因です。 ストレスも自分自身が頭で感じているより、 身体で感じている方が確かだったりもします。 いつも心の声を聴くようにすると「未病」を 体感することが出来るようになります。 ストレスをテーマにした薬膳講座開催します。 薬膳講座《ストレス編》@オンライン 5月23日(土) ①10:00~11:15 ②14:00~15:15
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【2020.04.22】
薬膳デトックスダイエットの副産物
現在募集中の薬膳デトックスダイエット講座は去年の3月から始まりました。 募集を始めるに当たり、「甲斐より始めよ」の言葉通り自分自身でまず実践。 自分で作ったプログラムを行って体重を落とし、体力を上げて快調、快便となりました。 …が、それ以上に良かったと思った点が、 長年の悩みだった「花粉症」が大きく改善したことです。 3月中旬が私にとって最もつらい花粉のピークで、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、頭がボーッとした辛い期間を毎年過ごしてきました。 漢方薬も飲んだりしていましたが、正直今一つスッキリしませんでした。 ところがです。 今年は違いました。病院に行って薬をもらうことなく過ごすことができました。全然症状が出ないことはありませんが、辛くはありませんでした。 これは薬膳デトックスダイエットによる副産物。『腸活』のお陰だと思っています。 薬膳デトックスダイエットは、肥満だけでなく高血圧、アレルギー性疾患、糖尿病などにも適応される食事療法です。 これらでお悩みの方がいらしたら是非ご参加下さい。長引くコロナウイルスの影響で、今後はZoomでのセッションも検討しています。またブログでもお知らせしますので、ご興味のある方はご検討下さい。
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【2020.04.11】
薬膳の力
皆様、こんにちは。 鎌倉薬膳アカデミーの山内です。 何となく調子が良くない、 吹き出物ができやすい、 ちょっとしたことで気分が落ち込む、 イライラして怒りっぽい、 訳もないのに悲しい気持ちになる、 冷えで、生理痛がつらい、 疲れやすくて、疲れが取れない、 空気が乾燥してきたらシワっぽい、 便秘でお腹が張る、 やせたいor肥りたい、 シミを何とかしたい、 近頃物忘れがはげしい 夢ばかりみて寝た気がしない、 風邪をひきやすい、などなど。 どこにでも誰にでもあるようなこんな症状。 ほっておいても何とか生活はできますが、 確実にQOLは落ちますよね。 毎日の生活を見直してみませんか。 私たちの身体は、「食べ物と精神」で出来ています。 体調不良は、どちらかもしくは両方の調子の悪さが 原因です。食事を見直し、体調を上げると身体も 元気になります。 今大切な免疫力アップに必要な知識を詰め込んだオンラインセミナーを開催します。 初の試みで慣れない点もあると思いますが、ご興味のある方は是非ご参加下さい。 ★免疫力アップ!薬膳セミナー★はこちら きっとあなたの何かが変わりますよ。
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【2020.04.09】
薬膳と料理
皆様、こんにちは。 鎌倉薬膳アカデミーの山内です。 薬膳は食事なので、美味しく食べることが大切です。 今日は、薬膳における料理についてご紹介したいと思います。 私は、薬膳を学ぶまでずっと日本料理を学び、 教室を主宰して懐石料理や家庭料理を教えてきました。 最初に知人の勧めで、 東京・赤坂にある「柳原料理教室」に通い始めました。 5年間、しっかりと柳原先生の元で基礎を学び、その後、東京会館の現代の名工 小松崎先生に師事しました。 小松崎先生には、教室以外でもプライベートで お酒をご一緒させて頂き、その時にも多くの事を教えて頂きました。 その後、エスニック料理を蒲田のミ・レイで、 ケーキはプライベートレッスンで学びました。 その後、一念発起し、「大阪あべの辻調理師専門学校日本料理専門カレッジ」に入学しました。 1年間、朝から夕方までの授業を受ける学生に戻りました。 大阪での生活は、楽しくて楽しくて一生懸命に勉強と料理に打ち込みました。 日本料理を続けてきて本当に良かったと思ったのは、実は薬膳を始めてからでした。 私が薬膳を始めたころはまだまだ薬膳の教室が少なく、今よりはるかに薬膳に対する誤解と偏見がありました。 そんな中で、 日本の気候・風土・食材・体質に合った薬膳を始めたのです。 よくこんなことを言われました。 「薬膳は言葉のイメージが悪いから、 他のネーミングを考えた方がいいよ!」 色々考えましたが、 「薬膳」に代わる言葉はないのです。 「食べた食事が薬の代わりになる」 これが薬膳なのです。 その薬膳の献立を作るときに必要なのが、 何といっても「料理力」。 どれだけ料理を知っているか、おいしい料理が作れるか、それは誰にでも作りやすいか、などが問われます。 薬膳制作の特徴として、 1.症状・体質の違いに応じた食材の選択 2.調理法 3.味付け などが要求されます。 薬膳を作ること、教える事は 知識と料理の技術の2つの力が必要です。 それを分かりやすくお伝えし、そして自宅で作って頂き、心身共に健康な生活を送っていただけるような授業をこの先も続けていきたいと思います。 オンラインでの個人診断&薬膳アドバイス始めました! 詳しくは☆こちら☆
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【2020.04.03】
中医学で考えるココロとカラダの関係
皆様、こんにちは。 今日は、ココロとカラダの関係について中医学的に紹介します。 楽しいとき、心が穏やかな時、 私たちの身体の中の気血の流れはよく、 食事は美味しく感じます。 ストレスを感じている時には、 詰まり感やイライラ感を感じます。 そんな時は、食べた食事が消化されず、 いつまでも胃の中に残って嫌な気分になります。 このような状態を中医学では、 「肝の疏泄不暢(そせつふちょう)」と表現します。 「疏泄」(そせつ)とは、のびのびとして通りがよい状態を指します。 不暢ですから(流暢でない)、 流れを良くすることが大切。 食材では、香りのよいものがおすすめ。 例えば、柑橘系(みかん、ゆず、金柑、レモンなど)、陳皮はもちろんのこと、せり、セロリ、三つ葉、春菊、しそ、ハーブなど。 お好きな精油でリラックス、入浴、ウォーキングも効果的です。 薬膳はセルフコントロールからセルフメディケーションまで役立ちます。 最近は、特にコロナウイルスの影響で、ココロが疲れてしまっている方が多いのではないでしょうか。 ウイルスは、そんな弱ったところへやってきます。 自分のココロとカラダの「通りを良くすること」を心掛けてお過ごし下さい。 是非、日常の生活にお役立て下さい。
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【2020.03.28】
人生を豊かにする方法
皆様、こんにちは。 鎌倉薬膳アカデミーの山内です。 今日は、薬膳を勉強する上では欠かせない 【中医学的な考え方】について紹介します。 中医学の源流は、 2,500年前農耕文明から発生し、 医学・哲学・文化として発展してきました。 哲学では、 陰陽・宇宙観・五行など 一般的には難解な部分もありますが、 『 大宇宙と小宇宙 = 宇宙と地球 』 『 大宇宙と小宇宙 = 地球と人体 』 などと説明すると 比較的分かりやすいと思います。 また、 「人体は密接に関連して 一つの整体を形作っている」 ということも非常に当たり前の事なので、 人体内部はそれぞれが独立して 機能しているのでなく、 《五臓六腑》、《組織》、《器官》 が繋がりあうことで 正常に働いていることを表しています。 中医学を表面的に理解するのではなく、 その先に一歩足を踏み入れてみると 実は私たちの日常と深く結びつき、 多くの場面で役立っているかを知ることができます。 そうなると中医学が楽しくなります。 私自身の中医学での学びとして、 『 中庸(ちゅうよう )』があります。 これは、鎌倉薬膳アカデミーが掲げる 『 和 』の思想にもあてはまります。 バランス・空気感・自然体など しなやかに対応する感覚と共通すると思います。 中医学の学びは、必ずや豊かな人生を 教えてくれることでしょう。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 2020年4月期中医薬膳営養師コースは 5月スタートになりました! 詳しくは、★こちら
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【2020.03.16】
難しくないよ!薬膳<寒熱編>続き
皆様、こんにちは。 鎌倉薬膳アカデミー学院長の山内です。 前回のブログで書いた「寒熱」の続きです。 寒証の症状は、冷えが一番代表的な症状。 そこからいろいろな症状が派生します。 例えば、 冷えてお腹が痛い、下痢をする、 温かいものが飲みたい、 顔色が蒼白い、手足が冷たい、 鼻水が薄い、尿量が多い、 便がゆるいなどです。 そんな時のおすすめは、 生姜、長葱、シナモン、黒砂糖です。 特に、乾姜はとりわけ身体を芯から温めてくれる優れもの! 作り方は、簡単で、生姜をスライスして、 蒸してから天日干しでOKです。 生姜よりはるかに効力がありますので、 寒証の方は是非お試しあれ。 熱証の症状は、 身体が熱い、冷たいものが飲みたい、 顔が紅い、落ち着きが無い、尿量が少ない、 便秘気味、咽喉が渇く、舌は紅色で苔は 黄色などの特徴があります。 おすすめ食材は、夏野菜や根菜類。 根菜類は冬の食材ではありますが、 思いのほか身体を冷やす働きのものが 多いので寒証の方は注意をして下さい。 ご自分の体質と間違った食事を摂っていると、 体内の陰陽のバランスが崩れ、体調を崩す原因に。 (意外とこのような原因で体調不良の方が多いのも事実です) 毎日の食事は当たり前のようになっているので、疑問を持たなくなります。 一度、食卓に上がった食材を丁寧に見て下さい。 多くの事がわかると思います。 さあ、今日の食事はどんな食材を使いますか。 季節の変わり目で、荒れ模様のお天気が続いています。 こんな時には特に体調を崩しやすくなります。 くれぐれもご自愛下さい。
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【2020.03.12】
難しくないよ!薬膳<寒熱編>
皆様、こんにちは。 鎌倉薬膳アカデミー学院長の山内です。 「薬膳」って響きがまず難しいんだよね。 ・・・と思っている方へ。 初心者の方が薬膳の献立を立てる時に、 まず最初に大切な「寒熱」について説明します。 --------------------- 身体が冷えている人には、温まる食材。 身体が熱い人には、冷やす食材。 --------------------- 寒熱を判断する時のポイントは、 薬膳を食べる人の体内状態で決めます。 たとえば、 冷えて手足が冷たくてしもやけが出来る、お腹が冷たく感じる、温かいものを好んで食べる、尿の量が多いなどは冷えタイプ。 また、暑がりでクーラーが大好き、冷たいものをよく食べる、いらいらしやすい、尿が少なく色が濃い、舌が赤いなどは熱タイプ。 薬膳で考える場合、症状と反対の食材を選んで献立を考えます。 冷えには温熱の食材、熱には寒涼の食材を使って薬膳を作ります。 これを「正治法」(せいちほう)といいます。 正治法の反対、反治法(はんちほう)もありますがこれは上級編になるのでここでは割愛。 暑がりでもなく、寒がりでもない、 どちらにも属さないタイプの方には 平性の食材を多めにして組み合わせます。 すべての食物には性質があり、これを寒涼・平・温熱と表記します。 次回はこの内容について深くお話をしていきます。
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【2020.03.05】
本当に大切なもの
皆様、こんにちは。 鎌倉薬膳アカデミーの山内です。 今日は、「鎌倉薬膳アカデミーってどんな所?」というご質問にお答えしようと思います。 受講生の方からよく言われることは、 ・ アカデミーに来ると元気になる ・ 和の薬膳が良い ・ 美味しくて簡単ですぐに自宅で実践できる ・ 質の高いカリキュラムが整っている ・ 鎌倉駅のすぐ近く ・ 清潔な環境で学べる ・ すばらしい仲間と出会える ・ 学んだ後に仕事のサポートをしてくれる などなど。 私自身いつも心がけていることは、 中医学の概念を身近な具体例で分かりやすく 理解出来るように伝えること。 そして、薬膳を好きになってもらうこと を一番大切に考えています。 受講生の方の多くは、 薬膳を学ぶことで得られる中に、 「食べたものが自分の未来を創る」 「おいしい薬膳で家族を幸せにする」 「自分が自然と一体になっているような感覚が心地よい」 ・・・ということを感じているようです。 (アンケートの実施結果より) 昔々に読んだ「星の王子様」にも書いてありました。 ”ものごとはね、心で見なくてはよく見えない。 いちばんたいせつなことは、目に見えない。” 出典:サン・テグジュペリ 小説『星の王子さま』(河野万里子 訳)新潮文庫 本当に大切なものは目には見えないもの。 薬膳は、このことを気付かせてくれる学問です。 なぜかと言うと、 医学でもあり、哲学でもあり、文学でもあり、 様々な要素が重なり合っている学問だから。 もちろん、食事のことも学びますよ。 しかし、薬膳はまだまだ一般的ではありませんし、敷居が高いと感じる方も多いのが現状です。 少しでも多くの方に薬膳で健康になって頂けるようこれからも活動して行きたいと思っています。 旧ブログ「みんなの薬膳」2016年7月19日より抜粋
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【2020.03.03】
「いつ何を食べたら良いか」のヒント
皆様、こんにちは。 鎌倉薬膳アカデミーの山内です。 今日の内容は少し専門的になりますが、 清の時代書かれた中薬専門書《本草備要》の 一節をご紹介します。 ※《本草備要》は 清の時代(1694年)汪昂によって著されました。 「薬物には、それぞれ形、性、気、質がある。 形が似通っている者、 例えば連翹は心に似ているので心経に入る、 茘枝核は睾丸に似ているので腎経に入る、 木に属する者は肝に入り、 水に属する者は腎に入り、 潤者は血分に走り、 燥者は気分に入る。 質が相同の者、 例えば、薬物の頭は頭に入り、枝は四肢に入り、 皮は皮に行く。また、紅花は血に似ているので 血の類になる。これ自然の理。」 薬膳の考え方に、 「以類補類」(いるいほるい)という考え方があります。 これは、人体と似通った形や働きを相応させ、 病変に応用することを指します。 中国の伝統的な一種独特な考え方ですが、 非常に面白いと思います。 このようにして考えてみると、 徐々にどんな時にどんな物を食べたらよいのか 見当がつけられるようになります。 薬膳・中医学はメージがつけられるように なると一層楽しさが増します。 想像力を活かして、こんな症状の時はどんな食材を 食べたらいいのか、実際に試してはいかがでしょうか。 先人たちがしてきたように、トライ&エラーで。 たとえば・・・ 目のかすみや疲れにはレバーで改善。 理由:かすみ目や疲れ目の原因は、 肝血不足でレバーは肝血を増やす働きがあります。 旧ブログ「みんなの薬膳」2017年2月10日より抜粋
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【2020.03.02】
免疫力をアップしてがん予防
こんにちは。山内です。 以前、女性セブンの取材を受けた内容がウェブでも見ることが出来ますので、紹介します。 新型コロナウイルスが騒がれている今こそお伝えしたい「免疫力」についてお話しています。 簡単レシピも掲載されているので、是非参考にご自宅でも作ってみて下さい。 https://kaigo.news-postseven.com/14619
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【2020.02.28】
養生について
皆様、こんにちは。 鎌倉薬膳アカデミーの山内です。 「養生」と聞くとすぐに「病気の後」、「中年以降、健康に注意を払う」 などと連想される方が多いと思います。 ですが本来の「養生」とは、身体強化・疾病予防・病後の回復など範囲は広いのです。 今日は、中医学での養生のポイントを紹介したいと思います。 自然界の陰陽に沿った生活 中医学の基本的な考え方に、 「整体観念(せいたいかんねん)」があります。 「そもそも人間というものは、天地の間に生命を受けているものである。 即ち天地の陰陽の気が感じあって出来たものが人間であるから、 天地の運行に逆らうことなく、春夏秋冬の四時の養生法にかなえれば、 天地は父母のごとくその人を慈愛し、百年の天寿を全うすることができる」と ≪素問・宝命全形論≫に書かれています。 自身を取り巻く、自然界・社会環境の変化は、 直接的・間接的に人体に影響を与えます。 私はよく当校の受講生の皆さんに 上記のような話をします。 皆さんの多くは、今までそのような考え方を してきていません。 ですが、一週間でもいいですから、 自然や社会からどのような影響を受けているか、 そして、それらが自身の身体や心にどのように 影響があるのかを感じていただきたいと考えています。 そうすることで、 自分なりの「養生観」や「健康観」が生まれてくるのです。 自然に沿った生活は、 今を生きる私たちには難しい部分もありますが、 出来る範囲でいいのです。 心掛けることが重要です。 ちょっとしたことの積み重ねで、 父母から与えられた大事な身体と心を 最後まで全うすることができるのです。 反対に、これに逆らった生活を続けることは 病が生じる原因となります。 新型コロナウイルスが様々に影響していますが、 こんな時だからこそ、自分のことを観察して 健康を保つ、ウイルスに負けない身体作りを していきたいですね。
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【2020.02.26】
この時期必見!春の養生法
皆さま、こんにちは。 鎌倉薬膳アカデミーの山内です。 新型コロナウイルスの影響が様々なところに出ていますが、こんな時こそ、免疫力を上げる薬膳の力が必要なのではないでしょうか。 季節を上手に乗り越えることは、身体の免疫力を高めることに繋がります。 この投稿が、不安な気持ちを抱えている方のお役に立てれば幸いです。 今日は、薬膳・中医学のバイブルと言われる 《黄帝内経》に書かれている、 この時期に必要な一節をご紹介します。 《現代語訳》 「自然界には四季があり、それぞれに応じた 暮らし方というものがある。 春は発生の季節、つまり芽生えた万物と同じように、 心身に生き生きと陽気を発生させ、 天地の陽気を取り込み、体内の陽気を育てる。 これが春に相応する養生法である。 これに背くと春によく活動する肝気が痛む」 (四気調神大論) 大切なことは、 今の時期は気持ちをのびのびさせること。 五行で春と関連する臓腑「肝」は怒りや 抑鬱感情を嫌います。 朝は少し早めに起き、ゆったりとお茶を飲み、 一呼吸してから食事の支度などを始めて下さい。 朝のきれいな空気を十分肺に取り込むのも いいでしょう。 (花粉症でなければの話ですが) 洋服の色も黒から緑や青に衣替えです。 こんなことを心掛けると楽しい春を満喫出来ます。 春を健やかに過ごすと夏の暑さに負けることなく過ごす事が出来ます。 旧ブログ「みんなの薬膳」2017年3月29日より抜粋
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【2020.02.25】
プレ更年期
皆様、こんにちは。 鎌倉薬膳アカデミーの山内です。 今日は、更年期のお話です。 更年期とは、 閉経前後10年位の期間を指します。 日本人の場合、大体閉経年齢は50歳前後ですが、 最近は30代後半~ 40代半ばの女性でも、 更年期総合症に似た症状に悩まされている ケースが増えてきているそうです。 このような症状が「プレ更年期」といわれるものです。 「もしかしたらプレ更年期かな?」と思ったら、 下記の「プレ更年期セルフチェック」をしてみて下さい ☑以前より疲労感体感 ☑頭痛・肩こりなど ☑ほてり・のぼせ・発汗 ☑抑うつ感、または、イライラ感 ☑冷え性 ☑不眠傾向 ☑肌のくすみが増えハリがなくなる プレ更年期は女性ホルモンの低下が原因ではなく (卵巣機能は働いています)、ストレスが原因と いわれています。 まさに自律神経が関係し、この自律神経は 身体の各器官の働きを正常に保つ重要な 役目を担っています。 この働きが上手くいっていないがために プレ更年期の症状として現れているのです。 まずは養生の原則=食事・運動・休養 シンプルですが、これが最大のポイントです! 私が個人的におススメなのが深呼吸です。 簡単でいつでもどこでも出来るのが一番。 リラックスできますので是非試してみてください。 大それたことは急にしないようにして下さい。 3日で終わります。(これホント!) ちょっとしたことでいいのです。 少しでも歩くようにすることや夜は早目に寝床に 早く入ることを少しだけ心掛けましょう。 寝る直前には、明日に希望を感じられるような イメージを持って寝ると良いですよ。 そして、薬膳では、 「疏肝理気」、「発散」を心掛けて下さい。 ストレスにはこれが一番です。 漢方薬では、 当帰芍薬散、加味逍遥散、桂枝茯苓丸などが処方されます。 旧ブログ「みんなの薬膳」2016年7月25日より抜粋
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【2020.02.22】
目は口ほどに・・・
皆さま、こんにちは。 鎌倉薬膳アカデミーの山内です。 昔から、「目は口程に物を言う」と言います。 人は「はい、分かりました」と言いますが、 はたして本当に分かっているのか、 それとも口先で分かったと答えているのか。 ちょっと相手の目を観察すると本当の事が 分かってしまいます。 それはなぜかと言うと、 五臓六腑の精気はみな目に注いでいるから。 目は全ての臓腑と密接に関係し、目を通じて 目の疾患だけでなく、臓腑気血まで診断できて しまうのです。 目に光彩があり、キラキラ輝き、物がはっきり 見える状態を私たちは「目力がある」といいます。 これは、身体全体の良さと精神の充実さを 現す表現です。 目頭や結膜が白っぽい時は、血液不足、 白眼が赤い時は熱風邪、 黄色くなると黄疸を現します。 目全体が赤くなると疲労やストレスを現します。 眼瞼下垂は、先天的な要素が関係し、脾と腎の 働きが弱いタイプに起こりやすい症状です。 目だけでもこれだけのことが分かります。 薬膳を勉強すると、占い師さんのようになります。 旧ブログ「みんなの薬膳」2017年4月19日より抜粋
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【2020.02.20】
不老不死!?
皆様、こんにちは。 今日のテーマは、「不老不死」。 私達は年を重ねるごとに老化していきます。 これは、自然の摂理ですから止めることはできません。 しわ・しみ・たるみなどは目に見える老化ですが、 目で見えにくい老化もあります。 例えば、味覚・視覚・聴覚・体力などなど。 これらの機能低下を遅らせることは出来るのでしょうか? 老化を遅らせるキーポイントは、 「成長ホルモン」だということは分かっています。 成長ホルモンは、思春期後期でピークを迎え年齢と共に減少します。 思春期後期がピークだなんて、ちょっと悲しい感じですが、 この成長ホルモンを味方につければ「不老不死」も夢ではないかも!? 成長ホルモンの働きは、骨・筋肉を作る、新陳代謝を上げる、 免疫を上げるなど人体に必要不可欠なホルモンです。 ですから、成長ホルモンをドンドン作り出すことが出来れば いつまでも若々しくいることが出来るはず! 薬膳的に言えば、 鶏肉・大豆・ナッツ類・ごま・レーズン・えび・玄米などがおすすめ食材。 薬膳を勉強した方ならお分かりかと思いますが、 これらの食材はほとんどが「腎」に帰経しています。 中医学では、腎はホルモンを主ります。 補腎がどれほど大切か、改めて「補腎」を意識して いつまでも元気で若々しくいてください。 旧ブログ「みんなの薬膳」2015年 12月 27日 より抜粋
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【2020.02.17】
舌を見て診断する方法【その2】
皆さま、こんにちは。 鎌倉薬膳アカデミーの山内です。 前回の続きです。 ブログをアップしてから、再度、よくよく見てみると 点刺があるのを発見しました。 点刺は乳頭が増殖し、数が増えて多くなります。 これは、邪熱が体内にこもっている状態です。 点刺があると舌の色は紅色となります。 余りの膩苔に舌質の色を見落としてしまいました。 そこで、薬膳的にはどのように考えて施膳を するのかについてです。 舌が紅い: 体内の熱を取る食材を選ぶ 苔が黄色い: 体内の熱を取る食材を選ぶ 苔の位置: 脾胃の部分が厚くなっているので、 あっさりした味の物を積極的に摂る。 こんな風に舌を見て、薬膳を考えることが 出来ます。中医学って面白いですね! 旧ブログ「みんなの薬膳」2017年7月10日より抜粋
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【2020.02.16】
舌を見て診断する方法
皆さま、こんにちは。 鎌倉薬膳アカデミーの山内です。 当校の中医コースでは、舌を見て診断する「舌診」を学びます。 今回は舌の診断法についてブログでご紹介したいと思います。 受講生のIさんの舌で解説します。 まず、舌自体の色は淡白色です。 白い色は、気血両虚、陽虚を指します。 つまり、Iさんは血の量が不足している、 或いは陽気が衰退している状態と考えます。 次に、舌の苔を見てみましょう。 苔の状態は、厚苔です。 苔で舌質が見えないので、「不見底苔」と称します。 また、苔が乾燥しているので、これは「燥苔」です。 これは、体内の津液不足を現し、考えられることは、 高熱、吐瀉後、温燥薬物の服用などによります。 また、膩苔が見られます。 膩苔とは、苔質が緻密で粒が細かく、中間が厚く 周辺が薄くなっている状態を指します。 これは、こすっても取れません。 膩苔の原因は、食積や脾虚湿困、阻滞気機などで、 苔の色が黄色いのは、痰熱、湿熱、暑湿などの邪が体内にこもっているためです。 では、薬膳ではどのような食事がいいのでしょうか? 次回はそれについて紹介したいと思います。 旧ブログ「みんなの薬膳」2017年7月7日より抜粋
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【2018.05.19】
アサヒ飲料様HPに掲載!「イライラの薬膳」
皆様、こんにちは。 鎌倉薬膳アカデミーの高尾です。 アサヒ飲料様の「チャレンジ100」というサイトで薬膳のお話とレシピを掲載させていただいています。 第3回目は、「イライラの薬膳」についてとイライラにおすすめの薬膳レシピ。 是非ご参考にして頂ければと思います♪ イライラの薬膳は★こちら
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【2018.05.09】
鎌倉商工会議所会報誌2018年5月号
皆様、こんにちは。 鎌倉薬膳アカデミーの高尾です。 鎌倉商工会議所の会報誌に2010年から隔月で薬膳コラムを担当させて頂いています。2018年5月号では「シミ予防の薬膳」ということでベリーベリーのヨーグルトゼリーをご紹介しました。ビタミンCで美白!さらに血の巡りを良くして老化防止にもおすすめのベリーを使った簡単ヨーグルトゼリーです。 http://www.kamakura-cci.or.jp/new-yakuzen/201805yakuzen.jpg △レシピはこちら! このヨーグルトゼリー、5月15日に開催する体質改善薬膳クラス「シミ予防の薬膳」でもお出しします。ご興味のある方は、是非お気軽にご参加下さい♪ https://kamakurayakuzen-academy.jp/experience/simi/ △講習会お申込みはこちら!